こないだも3軒先で小火（ぼや）があった。
放火だった。大事にはいたらなかったけれど、消防車と警察の人が
来て大騒ぎだった。
その事件になんらかの関連性があるのだろうか。
いわゆる「愉快犯」のしわざなのか。
怖い世の中だよ。
ままは僕の顔を見るたびに「ハッピーお耳の毛がなくなっちゃったねえー」
って、悲しそうな顔をする。
耳毛って伸びるのが本当に遅いんだよね。
元通りになるにはきっと何年もかかるに違いない。
あんなに長かった僕のトレードマークの耳毛がなくなるなんて・・・と、
ままもショック状態から回復するのにきっと時間がかかるだろうな。
そして、いよいよ僕のお気に入りになった、この写真だよ。
大きなトランクの中には分厚い本が立てかけてあった。
そして、僕はその中に入るように言われた。
あーっ、ままが大好きなご本があるよー
でも、これってちょっと小さくない？厚みもあるし、。。僕は入れるかなあ？
ひょいっ！大丈夫だった、良かったあ～♪
次に、トランクに手をかけるように言われた。
そーっとかけてみた。
なるほどねえー・・・うん？そばにきれいなお花も置かれたよ。
「あらっ！ハッピちゃん、可愛い～♪ ハッピーポッターだあー！♪」
見ていた皆が口を揃えて言っているのが僕の耳に入ってきた。
うん？僕って今注目されてるの？
平成１９年4月１日の日曜日。
いや、白昼夢というより、白朝夢とでもいうべきかなあ。
それは朝早くの出来事だった。
今日は日曜日だから、パパもままも起きるのが遅い。
ままは相変わらず8時だし、パパはそれよりも30分は早く起きるけれど、
いつもより遅いことには変わりない。
僕はきっと寝ぼけていたのかもしれない。
いつも朝は、起きるとすぐにサンルームの小さな僕専用の小窓
から、お庭に出ておちっこをする。
夜が明けてからだから、6時過ぎだったと思う。
僕はきっとまだ夢を見ていたのだろうか。
外に出てからのことは覚えていないんだ。
そして・・・
朝ごはんの時に、パパが「ハッピーの耳が変だよ！」って、パパがままに
お話しているのが聞こえた。
僕もう大丈夫だよ～♪
ちょっと右と左がアンバランスだけれどさ、この顔で勝負だよ～♪
な～んてね。
サンルームの小窓もこういう事件が二度と起きないように、
寝る前には必ず閉めることにした。
油断大敵！
失敗は成功の元！
今度からは十分気をつけることにしよう。
ところで、本当にまま、夢遊病じゃあないよね。(笑)
まっ、でもね、まま！
いつまでもくよくよしても始まらないよ。
悲しんでも僕の耳が急に長くなるわけでもないからね。
気長にここは待つのみだよ。
本当に、いつなんどきなにがあるかわからないよね。
こういうハプニングが起きた時にいかに対処するかが
難しいんだよね。
とんだことになっちゃったけれど、僕の耳が切られなかった
だけでも、良しとしなきゃねって、パパとままは結局
そういう結論に達したようだ。
たとえば、近所の子供のやったことだとしても、そんなに朝早く
から、起きてやりっこないし・・・といくら考えても結論は出ず・・・
カミソリやナイフなんかじゃなく、ハサミできれいに切られた感じの
カット具合だった。
ご飯を食べた後、僕はままとお散歩に出かけ、その間にパパは
お庭に髪の毛が少しでも残っていないか隈なく探した。
草の根を分けて、それこそ、ついでに草むしりをしながら、
根こそぎさらって探したけれど、毛の一本も見つからなかった。
こういう不思議なことがあるのだろうか。
下を向くと後ろの毛が垂れてくるからわからないけれどね・・・
でも、心当たりなんてまるでない。
ご近所に恨まれることはしていないし、近所のことなんて疑いたくも
ないし・・・
かといって、誰が？とご飯を食べている間もしきりに考えたけれど、
わからない。
パパは冗談で、ままが寝ぼけて夜中に切ったんじゃないの？って
言ったりして、「ままは冗談じゃないわよ」ってお冠だった。
それでもひょっとして、ままは自分でも、夢遊病にでもなったの
かしら？って、本気になって思ったりもした。
でも、そんなことはとてもじゃない考えられない出来事だしね。
ままは「うん？どうしたって？な～に？」って、パパにまた
聞いている。
「ハッピーの耳を見てごらん」
ままは僕をじーっと見つめた。
「あ～～～っ！！！」
「あ～～～っ！！！」
「ハッピーの耳がないっ！」
正確には「ハッピーの耳毛がないっ！」
いや、、もっと正確には「ハッピーの耳毛が半分になっている！」だ。
そうなんだ。なんと僕の右の長い方の耳毛がチョッキンと半分の長さに
なっていたのだ。
確か昨夜ままが寝るまではちゃんとあった耳毛がなくなっていた。
それからというもの、パパとままは「えーっ！どうして？誰が？」と
いろいろ考えた。
