台風のさなかに・・・

そして、いよいよ僕のお気に入りになった、この写真だよ。
大きなトランクの中には分厚い本が立てかけてあった。
そして、僕はその中に入るように言われた。
あーっ、ままが大好きなご本があるよー
でも、これってちょっと小さくない？厚みもあるし、。。僕は入れるかなあ？
ひょいっ！大丈夫だった、良かったあ～♪
次に、トランクに手をかけるように言われた。
そーっとかけてみた。
なるほどねえー・・・うん？そばにきれいなお花も置かれたよ。
「あらっ！ハッピちゃん、可愛い～♪　ハッピーポッターだあー！♪」
見ていた皆が口を揃えて言っているのが僕の耳に入ってきた。
うん？僕って今注目されてるの？

平成19年7月15日の日曜日。

関東に台風4号が接近している。
２・３日前に沖縄に上陸し、日本を横断するのではと危ぶまれていたけれど、予報通りの、
大型台風となった。
こないだ、ラニーニャ現象のお話をしたけれど、海水温度が高くなった為に、今までこの時期には
発生したことがない大型の台風になったらしい。

昨日から久々の三連休だったけれど、台風の影響を受け、旅行を計画していた人も、キャンセル
した人が多かっただろうな。
やしのみ家も、実は昨日は、久しぶりにおばあちゃんが遊びに来るというので、
パパとままは早起きをして、6時には家を出た。
だんだん激しくなるだろうから、早めにお迎えに行ったのだった。
もう87歳だからね、電車で来るのは無理なんだ。

僕はひとりで少し心細かったけれど、まだ今のところ雨はそんなに降っていなかった。
早く帰ってこないかなあ・・・
あっ！パパが乗っている車の音だ！
キンコーン～♪
ワンワンワン！♪
僕は玄関に駆け寄った。
やっぱりパパ達だった。

行きが2時間半、帰りが3時間、合計5時間半のドライブとなったようだ。
もう少し近くだといいけれど、こればかりは仕方がない。
でも、無事着いて良かったな。
台風が接近してるっていうから、僕はとっても心配だったんだもの。
僕自身も、そして、パパ達のこともね。

おばあちゃ～ん、久しぶりに会えてうれしいよ～～(*^。^*)
おばあちゃんは僕がおばあちゃんのことを忘れているんじゃないかって、心配していたらしいけれど、
僕は忘れやしないよ。
おばあちゃんのことを忘れるわけがないよー
くんくんくん、おばあちゃん「こんにちはあ～♪いらっしゃ～い♪」

今日から2週間、おばあちゃんはいるんだよね。
ゆっくりできるね。
いつもたいてい２・３日で帰ってしまうものね。

おばあちゃんは今年88歳の米寿を迎える。
記念に句集を作ろうということになり、パパがいま編集をしている。
原稿は今まで、何回かにわたって郵便でもらっているから、パパは暇を見てパソコンに打ち込んでいるんだ。
もらった原稿は一通り打ち込んだから、この機会におばあちゃんに見てもらうそうだ。

今日は他の方の句集を参考にしたいからと、おばあちゃんが図書館に行きたいと言い出した。
何せ初めてのことだからね、参考にするときっといいよね。
うーん、なるほどねえー
おばあちゃんは句集を見ながら、いくつかアイディアが浮かんだらしい。
パパが考え、おばあちゃんが考え・・・
えっ！ままは？
ままは今回は全部パパにお任せだ。
なんでかって？
おばあちゃんはままのお母さんなのになんで？

だってね、ままが何も言わないのに、パパがどんどん積極的におばあちゃんの句をパソコンに打ち込んで、
僕がやるからとは言わないけれど、もう態度でままは分かったらしい。
きっと、パパがやりたいんだってことがね。
ままの夫であるパパが作るということに、意義があるのでは？とままも思ったらしい。
だからね、手出しは無用ってわけさ。
お任せコースなんだ。
でもね、意見を求められればもちろん答えることにしているらしい。
今はね、表紙をどうするかってことで、パパの頭には色々アイディアが詰まっているようだ。
だって、寝ながらふとこうしたら？って思ったくらいだからね。
嬉しいね、まま、嬉しいよねえ～♪

はっぴーはっぴーはぴぴのぴ。
よく分かるわねえ～♪
そのとおり～～♪
台風が来てるというのに、僕は合間を縫ってお散歩に出た。
台風のさなかの僕とままの短いお散歩の間の会話だった。