「ただいまあ～♪ハッピー お利口さんにしてたかなあ？」
玄関を開ける前から僕には分かっていた。
パパが車を駐車場に入れている間中、僕はいつもはそんなに吠えないのに、嬉しさの余り思いっきり「わんわん～～♪」
って、叫び、今か今かとパパとままがドアーを開けるのを待ち構えていた。
「僕、お利口さんにしていたよ～♪ご飯もちゃーんと残さずに食べたよ～♪
パパ、ままお帰りなさ～い♪」
「ハッピー いい子にしていたのねえ～♪さあー、ご褒美よ～♪」
たくさんお留守番をした時は、必ずご褒美におやつをまずもらえるんだ。
「さっ、食べたらお散歩に行こうねえ～♪」
やったあー♪
お散歩に出た時にはまだ明るかったのに、帰りには夕焼けが出ていた。
明日もきっといいお天気だねえ。
明日からお盆だね、今夜は迎え火を焚いて、二番目のお姉ちゃんも天国から帰って来るし、嬉しいねえ～♪
強がりを言っていたけれど、ままとこうしてお散歩をしながらお話をしていると、ほっとする僕だった。
遅い朝食だったにもかかわらず、スルスルとソーメンは瞬く間になくなり、まだ入りそうよねえ～っ、もっといく？
って、ままの妹はいそいそと返事を聞く間もなくソーメンを茹でた。
「御馳走様でした～♪」
ソーメン自体もおいしかったけれど、やはり新鮮な空気の下だと食欲もそそるわけだね。
「ありがとうございました～♪」
短い滞在だったけれど、この暑い夏から束の間逃れ、素敵な避暑気分を味わい、充実した夏の思い出ができた。
パパもままも妹家族に感謝をこめて、お礼を述べ、南箱根を後にした。
平成19年8月12日の日曜日。
昨夜は結局寝たのは夜中の2時くらいだったそうだ。
二日酔いになるかと思ったけれど、思う存分唄って発散したせいか、気分よく皆眼が覚めたようだ。
朝食は別荘内にあるおいしいパン屋さんで買ったといういろんな種類のパン、そして、
ドイツSUFFA食肉加工コンテストで金・銀・銅メダルを受賞したという自家製手作りハムのお店「Grimm」
のおいしいハム＆ソーセージ、露店で売られている農家のトマト等々、朝からたくさんの御馳走だった。
しかもバルコニーで遠くに見える峰を眺めながらの食事だったから、お腹にいくらでも入る。
減量なんてことはこれっぽっちも頭に浮かばず、パパもままも思いっきり食べたとさ～♪
温泉風呂だから、朝からお風呂にも入り、「うーん、満足～♪」
パパもままも大いにリフレッシュだ。
パパ達は僕がお留守番しているからって、お昼にはもう南箱根を発つ予定だった。
どこかへ出かけるには時間がないし、じゃあ、久しぶりに麻雀でもと、腰を据えた。
いわゆる家族麻雀だからね、とてつもなく強い妹の旦那様は遠慮しながら打ったらしいよ。
パパも口では遠慮したなんて言っていたけれど、真偽のほどはどうだかねえ～？（笑）
一番は予想通り妹の旦那様、二番は妹、そして、三番はパパだったってさあー
うん？まま？ままの名前が出てこないねえ～
ままは当然シャカリキにやったらしいよ。
それでもね、一番ビリッケツだったってさ。
ゲームでは名人なのにねえー どうしてなのかなあ？
ゲームと本番では違うってことだね。
でも、焼き鳥にされなくて良かったね。少し僕も慰めておかなくてはねえー
後が怖いからさあー(笑)
麻雀を終えた頃には、ちょうどお昼時になり、夏はやっぱり、これだねって、おいしいソーメンを頂いた。
そして、いよいよ僕のお気に入りになった、この写真だよ。
大きなトランクの中には分厚い本が立てかけてあった。
そして、僕はその中に入るように言われた。
あーっ、ままが大好きなご本があるよー
でも、これってちょっと小さくない？厚みもあるし、。。僕は入れるかなあ？
ひょいっ！大丈夫だった、良かったあ～♪
次に、トランクに手をかけるように言われた。
そーっとかけてみた。
なるほどねえー・・・うん？そばにきれいなお花も置かれたよ。
「あらっ！ハッピちゃん、可愛い～♪ ハッピーポッターだあー！♪」
見ていた皆が口を揃えて言っているのが僕の耳に入ってきた。
うん？僕って今注目されてるの？
